ComfyUIが10月27日、画像編集機能と外部生成サービスとの接続を拡充した新バージョンを公開した。画像・動画の制作フローを構築する開発者は、編集の強度を調整したり、新たな生成サービスを接続したりでき、モデル実行に使うメモリ処理も改善された。

1. MOSS-Imageは編集の調整機能を拡充

v0.43.0ではMOSS-Imageの色深度、つまり色の階調数を決める制御と、画像の強度設定が追加された。RoPEスケーリングにも対応する。新モデルをサポート対象に加えるだけでなく、画像編集の過程で調整できる項目を増やした変更だ。

モデルに編集特性を付加するLoRAと、専用のモデルマージノードにも対応する。既存画像の編集強度を扱う設定と、モデルを組み合わせるツールが同時に加わった形だ。リリースの説明によると、MOSS-Imageのピークメモリ使用量もわずかに減った。

2. FIBO 2.0はモデル対応とサービス接続を同時に追加

FIBO 2.0モデルへの対応も追加された。位置情報の処理に使うスケーリング方式を変更し、テキストから画像を作る際に生成で避ける内容を指定するネガティブプロンプトの処理エラーを修正した。対応の追加とともに、生成条件を処理する部分も見直した。

BriaのパートナーノードにはFIBO 2.0の画像生成・編集機能が加わった。ノードはワークフローを構成する機能ブロックで、ここでは外部サービスに接続する役割を担う。モデル自体を活用する経路と、パートナーサービスを呼び出す経路が同じリリースで拡充された。

3. Qwenの推論とメモリ管理も見直し

Qwen 3.xには、複数のトークンを予測するツリー型の方式が追加された。複数の候補を枝のように探索する構造を適応的に使うMTPで、複数のトークンをまとめて予測する処理方式だ。リリースでは、このモデル系列に対する3回目の性能改善と紹介している。画像モデルへの対応に加え、生成過程の推論処理も見直した変更だ。

メモリ面では、事前読み込み過程のグラフ整理、つまり実行段階をつなぐ計算構造を同期し、メモリを受け取る前に転送処理の流れを合わせるようにした。推論中に再利用する情報をグラフィックスメモリに保持する動的KVキャッシュも、初期段階として含まれた。

発表には推論速度やメモリ削減量の測定値と条件がなく、改善幅はそれぞれの作業環境で確認する必要がある。

4. 動画・画像のパートナーサービスの選択肢が拡大

パートナーノードの変更は16件だ。FLUX 3 Videoには2K・4K解像度の選択肢が、Kling 4.0には新しいノードが追加された。動画作業では、新たな生成サービスへの接続と既存サービスの出力解像度の選択肢が同時に増えた。

画像作業にはIdeogramのベクター画像、つまり線と図形で表現する画像の生成ノードが、動画の拡大にはClarityAIの新しいノードが加わった。生成だけでなく、別形式の画像出力と動画の後処理、つまり生成結果を整える処理まで接続範囲を広げた構成だ。

5. 音声と効果音の接続に認証・ネットワークの修正も追加

HeyGen Voiceには即時音声クローンとテキスト音声変換が追加された。Mirelo SFXノードも加わり、効果音作業の接続先が増えた。画像・動画だけでなく、音声と効果音を扱う制作フローも今回のパートナーノード拡充の対象だ。

接続管理ではパートナーノードのログイントークン更新を見直し、クライアントがプロキシ、つまり中継サーバーを経由するための環境変数設定に従うよう修正した。新たなサービス機能とともに、認証の維持とネットワーク設定を処理する部分を整えた。

選択肢が増える利点は、作業に合うモデルとサービスを選べる幅が広がることにある。その分、開発者が選択・管理する対象も、モデルの編集設定から外部サービスの認証・接続設定へと広がる。導入判断では、必要な生成・編集機能とサービス接続を併せて検討することが重要になる。

今回の更新は、生成モデルと外部ノードの選択肢を広げながら、メモリと実行経路も併せて見直した機能拡張版だ。