Ollamaは新バージョンに、コンピューター上で直接実行し、画像や文書を扱える小型AIモデルを追加した。開発者は視覚資料を読み、ツールを複数回呼び出す作業を、従来の大型版より小さなダウンロードサイズで試せる。
1. 画像とツールを扱う小型モデルが追加された
10月23日に公開されたOllama v0.40.10は、NVIDIAのNemotron 3.5 Bolt E4Bを新モデルとして紹介している。リリースノートは高速なローカル対話、画像理解、ツール使用を主な用途とし、対話でモデルが参照できる情報の範囲であるコンテキストを128Kと案内している。
Ollamaライブラリによると、このモデルはNVIDIAがGemma 4 E4Bを基に追加学習したものだ。モデルが学習時に調整する数値であるパラメーターは全体で80億個あり、うち有効パラメーターは40億個と説明されている。指示への対応と複数回にわたるツール使用を狙った構成だ。
テキストの質問に答えるだけでなく、画像に関連する作業も同じローカルモデルで試せる点に、今回の追加の意義がある。ライブラリでは画像、スクリーンショット、チャート、文書を扱えると案内している。
2. 視覚資料の確認をツール呼び出しにつなげる
画像理解は、画面や文書を質問の資料として使う機能だ。ツール使用は、必要な関数を呼び出し、返された結果を次の作業に活用する仕組みだ。開発者は視覚資料を読む段階と、ツールの結果を受け取って作業を続ける段階を組み合わせて試せる。
ライブラリは、回答を作るための内部計算過程である推論を、回答前に有効または無効にする機能も紹介している。用途に合わせて推論を使うかどうかを選べるという案内だ。
生成を支援するDFlashドラフトモデルも提供される。本体モデルにドラフト作成を支援するモデルを添える構成だ。ライブラリは同社の発表に基づき、ドラフトで次の文の生成を先取りする投機的デコーディングによって生成を高速化すると説明している。
3. ダウンロードの負担を減らす代わりにコンテキストは短くなる
ライブラリのモデル一覧では、E4Bのダウンロードサイズは7.2GB~7.9GBだ。同じ一覧の大型の基本版は25GBと表示されている。ダウンロードして保存するファイルが小さくなり、ローカルモデル導入時のストレージの負担を抑えられる。
一方、コンテキストはE4Bが128K、大型の基本版が256Kだ。小さなファイルと長いコンテキストのどちらが作業に必要かを検討できる比較点となる。対話やツールの結果を長くつなげたいユーザーには、ダウンロードサイズだけでなくコンテキストも選択基準になる。
実際に利用できるコンテキストはメモリの条件によって異なり、画像、対話履歴、ツールの結果、出力がこれを共有する。両資料には処理速度や品質を比較する測定値がないため、生成高速化の案内を具体的な性能差に換算することはできない。
4. 小型版のタグを指定して実行する
ライブラリによると、E4BはWindows、Linux、Apple Siliconに対応する。ターミナルではリリースノートに掲載された次のコマンドで実行する。
ollama run nemotron-3.5-bolt:e4bここで小型版を選ぶ部分は、末尾のe4bタグ、つまりモデルのバージョンを区別する名前だ。ライブラリの一覧でlatestは25GBの基本モデルを指すため、小型モデルを試すには、提供された実行例のように対象を指定すればよい。
ライブラリのページには、シリーズ共通のPythonとJavaScriptによるチャット呼び出し例も掲載されている。ターミナルで対話する方法に加え、プログラムのチャット機能につなぐための入り口も用意されている。
コーディングツールを接続したいユーザー向けには、Claude CodeやOpenCodeなどをモデル指定とともに実行する案内もある。今回のリリースの中心は新たな呼び出しルールではなく、画像やツールを扱うローカル作業に、より小さなモデルを選べるようになった点にある。
E4Bはダウンロードサイズとコンテキストのトレードオフを前提に、ローカルでの画像処理とツール使用を試す選択肢を広げた。
