GitHubのコーディング支援ツールCopilotが、SlackとTeamsで正式に利用できるようになった。開発チームは同僚と話していたチャット画面でバグ調査やコード変更を依頼でき、Teamsでは実装計画やコードの変更内容を会話の横に並べて一緒に確認できる。

1. 会話からコード作業へとつながる

GitHubは2026年11月6日、SlackとTeamsでのCopilotの正式提供を発表した。対応する作業はバグ調査、Issueの作成、変更の実装とプルリクエストの作成だ。プルリクエストはコード変更のレビューと取り込みを求めるもので、会話で問題を議論するだけでなく、レビュー対象の成果物を作る段階までつなげる。

公開されたSlackの画面例は、バグ報告をIssueにする過程を示している。ユーザーが再読み込み後にダッシュボードの日付フィルターがリセットされると報告すると、別のメンバーがその内容を基に、再現手順、問題を再発させる順序と期待される動作、修正完了の判断基準を含むIssueの作成を依頼する。Copilotはそれらを含むIssueを作成したと応答し、成果物へのリンクを示す。チーム内の会話での報告を、レビュー可能な作業項目につなげる例だ。

始めるには、SlackまたはTeamsで@GitHubを呼び出し、作業を依頼すればよい。発表記事には、両アプリの利用開始ページとGitHubコミュニティのディスカッションへのリンクがある。開発者が普段チームとやり取りする場所を、作業依頼の出発点にする仕組みだ。

2. Teams Canvasで計画とコードを一緒に見る

Teamsに追加されたCanvasは、会話の横にレビュー資料を広げるスペースだ。実装計画、コードの変更点、プレビューを会話と並べて確認できる。メンバーはTeamsを離れずに議論を続け、フィードバックを交わしながら実装を一緒に改善する。

レビュー対象にコードだけでなく計画とプレビューが含まれる点が重要だ。何を作るかについての議論と実際の変更内容を並べて見られるため、チームは同じ資料を見ながらフィードバックを続けられる。コード作業を依頼する機能に、共同レビューの場を加えた変化だ。

3. メッセージからリポジトリを見つけて作業を始める

依頼をコーディング作業につなげる開始手順も変わった。GitHubの説明によると、@GitHubはメッセージから対象リポジトリ、つまりコードと変更履歴を保管する場所を特定し、1回の依頼を処理する作業単位である作業セッションを開始する。メッセージで伝えたリポジトリを選び直す必要がなくなり、依頼から実作業までの手順が減る。

ログインしていない場合やデフォルトのリポジトリがない場合も、開始しやすくなったとGitHubは説明する。リポジトリを切り替える場合や、アプリへのアクセス権限が必要な場合も改善対象に含まれた。メンバーが作業開始時に直面する、さまざまな状況を見直したものだ。

後続のメッセージに応答できない場合があった問題も修正された。最初の依頼を送った後に、追加の質問や指示を続ける会話の流れに関する修正だ。作業開始手順の短縮とともに、依頼後に会話を続ける過程も今回の改善に含まれる。

4. ツール間の移動が減り、成果物にユーザー表示が残る

生成経緯を示す方法も変わった。Copilotが作成したIssueとプルリクエストの説明には、SlackまたはTeamsで特定のユーザーと交わした会話から生成されたことを示す文言が入る。この表示により、リポジトリ上の成果物でも対話型ツールで作成されたこととユーザー名を確認できる。

チームにとっての利点は、会話から開発作業へ移る際にツールを行き来する手間が減ることだ。一方で、会話から作成した成果物にどのようなユーザー情報が残るかも確認する必要がある。チャット内で作業を依頼しやすくなるが、成果物に付く生成経緯もチームの確認対象になる。

今回の正式提供の要点は、会話を開発作業の出発点にし、Teams Canvasで議論と実装結果を一緒に確認できるようにしたことだ。