AIチャットアプリのCherry Studioが10月26日、ファイル編集と音声機能を見直した2.1.8を公開した。文書を扱いながら会話する利用者は、失敗した編集を再試行し、音声で入力したり、生成中の音声をすぐに聞いたりできる。

1. ファイル編集の下書きを分離し、プレビューを強化

メモや生成された成果物などの編集用下書きを互いに分離し、失敗した編集は再試行できるよう保持する。同社の発表によると、テキスト編集とプレビューは最大8 MiBまで対応する。

書式付き文書形式のRTFを、文書の見た目どおりにプレビューできる。ファイルを再読み込みしても閲覧位置を維持し、Word文書の行間も修正した。

メモを切り替える際に内容が上書きされたり、ディスク上の変更通知を閉じた後に編集が止まったりする不具合も修正した。

2. 声で入力し、音声は生成次第再生

テキスト入力欄でマウスボタンを押して話し、離すと音声入力が文字に変換される。音声入力のショートカットキーも利用者が指定できる。

端末内で音声を文字に変換するローカル音声認識に、Qwen3 1.7Bを使った変換機能が追加された。

音声合成は、生成した音声を小分けにして即座に送るストリーミング方式に変わり、音声ができ次第再生する。読み上げ機能はコードブロックや文中のコードも読むようになった。入力側で発話を文字に変える手段を増やす一方、出力側では生成中の音声やコードが混在する回答を聞く仕組みを強化した。

Windowsの音声認識は、標準の16 kHz WAV入力を受け付けるよう修正した。音声処理が失敗した場合やストリームが制限時間を超えた場合の診断情報も追加し、入力・再生機能とともに問題を把握する手段も見直した。

3. 検索と予約タスク、リモート接続を拡張

ウェブ検索プロバイダーの一覧にTencent Yuanbao SearchとDeepSeek Search & Fetchが加わり、検索経路の選択肢が増えた。

QueritとCrawl4AIのリンク取得チェックも修正された。新しい検索プロバイダーの追加とともに、既存プロバイダーのリンクを読み込む経路も見直した。

予約タスクはエージェントとの会話で作成し、会話画面のタスクカードで管理できる。会話中に決めた作業を予約し、その後も同じ会話画面で管理する方式だ。

Feishuのグループチャットでは、利用者がボットを@メンションしたときだけ返答するよう設定できる。

リモート接続の招待では、カスタムのホスト名、ネットワーク上で端末を識別する名前やIPアドレス、ポートを指定でき、利用環境に合わせて接続先アドレスを設定できる。

4. 作業を維持する一方、終了時には確認手順を追加

最後のタブを閉じると、アプリが終了する代わりに開始画面のランチパッドが開く。タブを閉じる操作とアプリを終了する操作を分け、最後の会話を閉じた後もアプリ内で次の作業に進めるようにした。

実行中のAIタスクや、画面の裏で進むバックグラウンドタスクをスリープさせず維持する機能も追加された。作業を継続できる一方、実行中のタスクがある場合は、アプリを終了する際に終了の可否を確認する手順が入る。編集・会話機能だけでなく、作業をいつ終えるかを決める流れも変わったことになる。

画面でテキストを選択すると自動的にコピーし、クイック引用ツールバーを表示する。会話の内容を別の入力欄に移して使う際の操作を減らす変更だ。

アプリの実行基盤であるElectronは、証明書に関するセキュリティ修正のため44.9.3に更新された。機能追加とは別に、配布版に含まれるセキュリティ修正だ。

5. OS別の配布ファイル

Windows、macOS、Linux向けのパッケージを、x64とarm64のアーキテクチャに合わせて提供する。以下は同じリリースの代表的なパッケージ形式を選び、x64を基準にarm64のダウンロードサイズを並べて比較した表だ。

表:v2.1.8配布パッケージのサイズ

条件:同じリリースで公開されたファイルのGitHub上の表示サイズ

単位:MB

OS別の配布ファイル
配布ファイル形式x64 (MB)arm64 (MB)
Windowsインストール版297276
macOS DMG324302
Linux DEB258246

配布ファイルは、OS、プロセッサーの種類を区別するアーキテクチャ、パッケージ形式ごとに分かれる。Windowsではインストール版とインストール不要のポータブル版を、macOSではApple製チップとIntel製チップに合ったファイルを選べる。表の3形式はいずれも、同じOS・形式ではarm64のファイルがx64より小さい。これはダウンロードサイズの比較であり、インストール後の容量や実行性能の違いを意味しない。

下書きを分離し、失敗した編集を保持して再試行できるようにし、最後のタブを閉じてもランチパッドを開くことで、2.1.8は次の作業までの中断を減らす。