Reflectionがコーディングや推論、複数段階の自動作業に向けた初の公開重みモデルを配布した。開発チームはモデルが学習した値をダウンロードし、自前の環境で実行して業務に合わせて追加学習でき、配布・評価ツールとの連携も提供される。
1. 公開範囲とモデル規模
[2026年10月16日の公開発表](https://reflection.ai/blog/beam-is-available)によると、Beam 1.0の重みはApache 2.0ライセンスで提供される。[モデルカード](https://huggingface.co/reflection/Beam-1.0-501B-A23B#usage)は商用・研究用途を明記し、追加学習やモデルの出力による他のモデルの学習を禁止しないと説明している。
数値を16ビットで表す形式のBF16の重みを含む今回の公開モデルは、指示に従うよう学習したテキスト入出力モデルだ。主に英語での利用を目標に開発された。
同時に公開したFP8とNVFP4は、数値をより少ないビットで表す形式だ。少ないビットの形式はメモリ負荷を減らす選択肢となる。
Reflectionは、次のトークンを先に提案して生成を速める補助モデルも併せて配布すると発表した。トークンはモデルがテキストを分割して処理する単位だ。
モデルが学習した数値である[パラメータは全体で5013億個だが、1回の計算で活性化されるのは234億個](https://huggingface.co/reflection/Beam-1.0-501B-A23B#model-overview)だ。これは複数の専門家モジュールから一部を選んで使う疎な混合専門家構造によるもので、計算に参加する量は重み全体の規模とは異なることを意味する。
コンテキスト長は1度に処理できるテキストの範囲で、このモデルは[100万トークンに対応する](https://huggingface.co/reflection/Beam-1.0-501B-A23B#model-overview)。
2. セルフホスティングに移る責任
Reflectionは[公開初日からvLLMやSGLangなど既存の推論ツールで対応すると発表した](https://reflection.ai/blog/beam-is-available)。提携先と実行設定や演算をまとめて処理するカーネルを最適化し、必要なメモリを減らして生成速度を高めたという。
開発者は重みをダウンロードしてセルフホスティングするか、提供元のホスティングサービスを利用できる。
[ターミナル用作業ツールのMirror CLI](https://reflection.ai/blog/beam-is-available)では、接続するモデルやエンドポイントを変更し、ツール呼び出しを承認して作業を見守ることができる。
セルフホスティングの利点は、配布環境とカスタム学習を直接管理できることだ。その代わり、モデルの実行と評価、安全確認を運用チームが担う必要がある。[モデルカード](https://huggingface.co/reflection/Beam-1.0-501B-A23B#usage)も、個人情報や輸出規制などの関連する法的要件を確認するよう案内している。
3. 精度別のスコアは同じ試験内で読む必要がある
[モデルカードの評価](https://huggingface.co/reflection/Beam-1.0-501B-A23B#benchmark-results)はいずれも指示学習モデルを対象とした。生成のランダム性を調整する温度は0.7、次のトークン候補を絞る累積確率の基準は0.99に設定した。
2つの資料には、配布に必要な最小ハードウェアと精度別のメモリ容量が示されていない。ベンチマークを実行したハードウェアと具体的な実行構成も公開されていない。
ターミナル作業の評価である[Terminal Bench v2.1でのBF16のスコアは80.1%](https://huggingface.co/reflection/Beam-1.0-501B-A23B#benchmark-results)だった。以下の低精度の結果を読む際の基準となる、同じ試験の値だ。
同じ試験で[FP8は78.9%、NVFP4は78.4%](https://huggingface.co/reflection/Beam-1.0-501B-A23B#benchmark-results)で、BF16よりそれぞれ1.2%ポイント、1.7%ポイント低かった。
一方、実際のリポジトリの問題解決を扱うソフトウェア工学評価の[SWE Bench Pro v2-HardではBF16が76.5%、FP8が78.4%、NVFP4が78.6%](https://huggingface.co/reflection/Beam-1.0-501B-A23B#benchmark-results)で、低精度のスコアが高かった。精度によるスコアの高低は課題ごとに異なるため、導入チームは1つの試験結果を全業務に一般化せず、実務で品質とリソース使用量を併せて確認する必要がある。
このスコアは処理速度や運用費を測った値ではない。モデルカードが主張する推論トークンの削減効果は比較対象と測定条件が示されていないため、ここではセルフホスティング費用の根拠としない。
4. カスタム学習と安全性評価は別の作業だ
Reflectionは、大規模な強化学習(結果への報酬に基づいて行動を調整する学習)を含む[追加学習手順と連携ツールを提供すると発表した](https://reflection.ai/blog/beam-is-available)。ただし、業務実行記録のうち検証済みの記録で小さな追加学習モジュールを訓練し、反復する[自己蒸留の手順は、発表時点では今後数日以内に公開する予定だった](https://reflection.ai/blog/beam-is-available)。公開済みの重みと今後公開される学習手順を区別する必要がある。
独自の安全性評価で全有害カテゴリを合わせた結果、[BF16の有害な要求への拒否・転換率は88.9%、無害な要求への遵守率は81.5%](https://huggingface.co/reflection/Beam-1.0-501B-A23B#safety--alignment)だった。これはその評価での応答行動を示す数値であり、配布環境の安全保証と捉えてはならない。
Beamの重み公開は配布の管理権を広げるが、精度の選択や実務での品質・安全性の検証まで代行するものではない。
