11月1日に公開されたQwen Codeは、コーディング作業にエージェントを使う開発者が、会話・作業履歴を分けて参照し、ウェブ画面で複数の作業を確認しやすくなった。必要なメッセージやコマンドを探す機能とキーボード操作を強化し、進行中の作業と過去の履歴を併せて確認する流れを改善した。
1. 管理対象エージェントの履歴をページ単位で参照
今回のバージョンでは、管理対象のローカルデータベースH2とホスティングデータベースMySQLに、参照範囲を限定する履歴クエリと、条件に合う過去の履歴を探すリクエストを追加した。最近のメッセージをページ単位で読み、変更履歴や特定の作業・コマンドを探せる。履歴を一度に開くのではなく、本のページをめくるように必要な区間を分けて読む方式だ。
QwenLMのリリースノートによると、ブラウザーでコマンドを実行する画面である管理対象ウェブシェルは、リアルタイムで更新される最新100件を直接読み、古いメッセージは上に移動しながらページ単位で取得する。100件は履歴全体の保存件数ではなく、直接読む最新項目の範囲だ。過去の履歴を読んでいる間も新しい項目は更新され続ける。開発者は過去の作業を探しながら、現在の作業の新しいメッセージも受け取れる。
管理対象エージェントの会話履歴、最近の履歴、エクスポートも、保存時点のコピーではなく、現在のメッセージを一定の範囲ごとに分けて読む方式に変わった。履歴の参照だけでなく、履歴を取り出す経路にも同じ方式が適用される。
QwenLMのリリースノートによると、選択した最大20個のワークスペースのリアルタイムなセッション状態を1回のリクエストで取得する機能と、SDK、つまりソフトウェア開発キットのメソッドも追加された。最新100件の直接読み取りが個別の履歴を探すための範囲であるのに対し、最大20個は複数のワークスペースの現在の状態をまとめて確認する際に、1回のリクエストで参照できる対象数であり、同時実行数ではない。
2. ウェブシェルの操作と画面表示を改善
ウェブシェルにはセッション概要と分割画面用のキーボードショートカットが追加された。作業状況を確認したり、画面を分割して見たりする際にキーボードで操作できる。
ウェブシェルとQwen Code Desktopは、エージェントの実行中に、ステータスバーのタスクバッジにアクティブなバックグラウンドエージェント数を表示する。複数の作業を行き来する際、実行中のエージェントの規模を画面で確認できる。
履歴を読む際の表示方法も見直した。ツール承認カードは長い変更内容でもスクロール領域を1つだけ使い、ツールカードの変更内容にある長い行は自動で折り返して縦に読める。これにより、長い行ごとに横スクロールする不便さと、入れ子のスクロールバーを減らした。
画面の端にあるナビゲーション領域のサイドバーでは、ワークスペースに属さないセッションをまとめた領域が、初回読み込み時に空であれば非表示になる。
セッション一覧が空でも、セッション追加ボタンは使用できる。
現在の一覧から外れたセッションの分割画面は整理される。
3. アップデートと自動修正の変更点
ウェブシェルでバックグラウンド実行サービスをワンクリックで更新する機能は、複数のパッケージ管理ツールと管理者権限でのインストールに対応範囲を広げた。自動更新ができない場合は手動の手順を案内する。
QwenLMのリリースノートによると、コード変更リクエストの自動修正は、3回修正内容を送信してもチェックに失敗すると人に引き継ぎ、状態画面に表示する。進行が止まると、試した内容と障害要因、人に求める対応を変更リクエストのコメントに残す。
リリースノートには、ブランチが古いためにチェックに失敗する可能性がある場合、修正前に古いベースをマージする動作も記載された。チェック失敗の原因になり得るベースを先に更新する動作と、修正送信後も残る失敗を人に引き継ぐ基準が、併せて設けられた形だ。
4. 会話と開発フローの追加機能
会話内で操作できるインタラクティブカードは、標準で有効になる。カードの値を入力欄の上に添付して次の会話に引き継げるほか、添付した値は削除できる。
ウェブシェルと分割画面、VS Codeチャットには、セッションのワークフロー設定スイッチが追加された。進行中の応答を中断せずに設定を変えると、次の会話ターンから適用される。
アーカイブ済みの会話は、設定画面にエクスポートと復元の操作が直接表示される。アーカイブ一覧から操作を直接選べるため、過去の会話を再利用する経路も短くなった。
今回のアップデートは、管理対象エージェントの履歴を探す経路とウェブシェルの操作・表示を併せて改善し、自動修正が行き詰まった際に人へ引き継ぐ基準を明確にした。
