GitHubがCopilot使用量レポートに、開発ツール別のモデルリクエストとトークンの集計を追加した。コードエディター以外のツールでCopilotモデルを使う場合も、管理者が利用状況を把握し、ツールのサポートや運用ポリシーを検討できる。
1. コードエディター外の使用量も集計
GitHubは2026年10月23日の変更ログで、ツール別集計のtotals_by_client配列を発表した。企業・組織全体と各ユーザーの1日および28日レポートが対象となる。28日レポートでは日付別のday_totals項目に配列が含まれる。
従来、コードエディター以外のツールはエディターの利用記録を送信しないことが多く、既存のエディター別集計から漏れていた。今回の変更ではサーバー側でモデルリクエストを数え、その空白を埋める。管理者はツール別のリクエスト数とトークン数を比較し、どのツールがCopilotの利用を牽引しているかを確認できる。
新しい配列は既存レポートに追加される項目だ。既存のフィールドはそのまま維持され、報告する使用量がなければ新しい配列は空になる。
2. リクエスト数とトークン、モデルの選択方法
各項目には、リクエストを送信したツール、成功したモデルリクエスト数、異なるセッション数、プロンプト・出力・リクエスト当たりの平均トークン数が含まれる。OpenCodeやClaude Codeなどのツールが集計対象となり、識別できないツールはotherにまとめられる。
リクエスト数とトークン数はモデル別にも分類される。モデルの選択方法では、ユーザーが直接指定した場合はuser_selected、自動選択の場合はautoと表示される。
Copilot Code ReviewとCopilot Cloud Agentは製品がモデルを選ぶため、選択方法はproduct_selectedと報告される。このうち、コードレビュー機能のモデル名はunknownと表示される。
GitHubでエージェントアプリが開始したタスク数を数える既存のアクティビティ指標とは異なり、新しい集計の中心はモデルとやり取りしたリクエストとトークンだ。管理者はタスク単位の活動に加え、ツール別のモデル利用規模を把握できるようになる。
3. 権限を持つユーザーがAPIで取得
取得するには、企業のCopilot使用量メトリクスポリシーを全面的に有効化する必要がある。変更ログによると、企業オーナーと課金管理者、組織オーナー、カスタムの企業・組織ロールでCopilotメトリクスの閲覧権限を付与されたユーザーが利用できる。
ドキュメントにある企業の1日レポートのリクエスト例は次のとおり。日付はdayで指定し、APIバージョンヘッダーはドキュメントに掲載された例のままとなっている。
curl -L \
-H "Accept: application/vnd.github+json" \
-H "Authorization: Bearer <YOUR-TOKEN>" \
-H "X-GitHub-Api-Version: 2026-03-10" \
"https://api.github.com/enterprises/ENTERPRISE/copilot/metrics/reports/enterprise-1-day?day=DAY"レスポンスには、各行にJSONオブジェクトを格納するNDJSON形式のレポートのダウンロードリンクが含まれる。
ドキュメントによると、企業の1日レポートは2025年10月10日以降のデータを提供し、過去のデータは現在の日付から最大1年まで取得できる。
4. サポート方針の判断材料拡充とレポート処理の負担
ツール別集計は、管理者がサポート対象のツールや運用ポリシーを実際の利用状況に合わせて検討する際の判断材料を増やす。定期的な分析に使うには、APIレスポンスからリンクを取得し、レポートファイルをダウンロードして処理する手順が必要だ。リンクは有効期限付きの署名付きURLで、一定時間アクセスを許可するものなので、ダウンロード手順も運用に含まれる。
解釈に当たっては、request_countは1つのプロンプトから複数回発生し得るモデル呼び出し数であり、プロンプト数ややり取りの回数とは直接比較できない。また、ツールの分類はリクエストに含まれる統合識別子、つまりツールを区別する文字列に基づく概算であり、正確な確認結果ではない。GitHubがツールの身元を検証した結果ではない。
今回の変更の要点は、エディターに偏っていたCopilot使用量の把握をツール別のモデル利用状況へと広げ、サポート方針の判断材料を強化したことにある。
