GitHub Copilot Fusionが一般提供に入り、開発者はタスクごとにモデルを選ぶ代わりにFusionを選べるようになった。Copilotがプロンプトごとに使うモデルと連携方法を決めるため、開発者はタスクに合った処理の労力レベルを選び、モデルを切り替える手間を減らせる。

1. モデル選択をタスク単位の自動化に変える

Fusionは特定のモデル一つに固定する選択肢ではない。タスクを見てモデルを選び、必要に応じて複数モデルが順番に協力するよう調整する。GitHubは、複数モデルの作業順序を調整するProject HydraFusionのオーケストレーションと、Copilotの自動モデル選択によるきめ細かな選定を組み合わせ、性能とコスト効率の両立を目指すと説明した。

ユーザーはモデル選択画面でFusionを選び、労力レベルを指定する。Standardは日常的なコーディングに使える汎用的なモデルを、Highは難しいタスクと深い推論に適したモデルを優先する。Maxは最も難しいタスクと複雑な推論に、最も能力の高いモデルを優先する。レベルが上がるほど、難しいタスクに対応できるモデルを優先するという区分だ。

2. 単一モデルからレビュー・再試行まで作業を分担する

Copilotは必要に応じて三つの方式でモデルを運用する。Singleは一つのモデルがタスクを直接解決する方式だ。Cascadeでは効率的なモデルが下書きを作り、品質確認を経て結果を採用するか、より高性能なモデルに引き継ぐ。

Critiqueは一つのモデルが下書きを作成し、別のモデルがレビューした後、最初のモデルが修正する方式だ。そのため、ユーザーが各段階でモデルを直接指定しなくても、単一モデルの簡単な処理から下書きのレビューとやり直しまで任せられる。具体的にどのモデルを選ぶかは、タスクごとにCopilot Fusionが決定する。

3. 会社発表の性能数値はコスト・時間の削減も示す

GitHubは、正式公開前の試験段階であるリサーチプレビューの開始後、性能を改善したと発表した。同社発表によると、Artificial Analysis Coding Agent IndexでCopilot Fusion Maxは60点を獲得し、Claude Code with Opus 5.5 Maxとの差は2点以内だった。この結果を出す間、タスク当たりの平均APIコストと使用トークンはそれぞれ約半分で、所要時間は約40%短かったという。

これはモデルを自動選択する手法が、性能スコアを維持しつつタスクのコストと時間を減らせる可能性を示す、同社側の結果だ。ただし実際の利用料金はFusionが使ったモデルごとの標準料金で計算されるため、複数モデルを使うタスクでは利用した各モデルに料金が発生する。有料Copilotプランのユーザーは、期間限定でFusion利用時のモデル料金が30%割引になる。

4. 管理者はモデルのポリシーと既定値を制御する

Fusionは企業や組織のモデルポリシーで許可されたモデルだけを利用する。エンタープライズ管理者はFusionが選択できるモデルを確認し、各モデルの実効ポリシーを個別に設定できる。特定のモデルを全ユーザーに対してブロックせず、Fusionの選択対象からだけ除外することも可能だ。

Enterprise managed settingsを使うCopilotの顧客は、どの労力レベルでもFusionを既定のモデルに設定できる。AT&Tの主席ソフトウェアエンジニアHari Pokhrelは、Fusion Standardが組織全体のトークン効率を高め、無駄な支出を減らして、より価値のある作業に容量を残すのに役立ったと述べた。以前は複雑なタスク向けに高性能なモデルを選んだ後、日常業務に戻っても切り替えないことがあったという。

5. 対応環境と利用の始め方

FusionはすべてのCopilotプランで利用でき、Visual Studio Code、GitHub Copilotアプリ、GitHub Copilot CLI、JetBrains IDEに対応する。ユーザーはクライアントを更新し、モデル選択画面でFusionと希望する労力レベルを選べばよい。対応クライアントの追加も予定されている。

リサーチプレビューでauto、HydraFusion、HydraFusion Maxを選んでいたユーザーは、それぞれに対応するFusionの労力レベルに自動移行する。従来の選択を引き継ぎながら一般提供版に移る仕組みだ。

Fusionはモデル選びの負担を減らす一方、組織にはモデルへのアクセスポリシーを、ユーザーには労力レベルと使用量に応じたコストを残す。