Googleは9月23日、Gemini 3.8 Flash TTSとFlash-Lite TTSをGemini APIとAI Studioで開発者向けに順次提供すると発表した。すべてのアカウントや地域で直ちに使えると確認したわけではない。

ドキュメントに記載されたモデルIDはgemini-3.8-flash-ttsとgemini-3.8-flash-lite-ttsだ。新しい方式はinputのtextを、そのまま読み上げる原文として扱う。

従来は台本に書いていた発話スタイルや演出指示をspeech_metadata.styleに移す。複数話者の場合、各ターンのspeech_metadata.speakerで話者を指定する。指示を台本に残すと読み上げられることがある。

出力形式はリクエストの方式でも異なる。単一リクエストは既定でRIFFヘッダー付きのaudio/wav(24kHz、モノラル、16ビットPCM)を返す。ストリーミングは既定でヘッダーのないaudio/l16の断片を返す。

2人の話者と音声複製の範囲

一つのリクエストでの複数話者合成は、事前提供の音声2人までだ。設計・複製した音声を複数人に使うには、話者ごとのターンを別々に生成する必要がある。

単一リクエストのWAVには既定で44バイトのRIFFヘッダーが付く。複数のターンを結合するときはaudio/l16でPCMを取得するか、各WAVからヘッダーを外してPCMを結合する。

音声複製には声の所有者の口頭同意を録音する必要がある。GoogleはAI Studioでの音声複製をイリノイ州、テキサス州、EEA、英国、スイス、インドでは提供しないとしている。すべてのTTS機能に同じ地域制限があるわけではない。

移行時に確認する音声処理

移行時には、台本に残った演出指示、話者の指定、返ってきた音声のMIME形式を最初に確かめられる。

以前は生のPCMに自前でWAVヘッダーを付けていたなら、単一リクエストのWAVに二重に追加しないようその処理を外す。生のPCMが必要ならresponse_format.mime_typeにaudio/l16を指定できる。

これは公開APIドキュメントに基づく互換性の確認項目であり、この記事で実際に音声を生成・再生した結果ではない。

Gemini 3.8 TTSへの移行では、音質比較より先に発話指示の置き場所と単一・ストリーミングの出力形式を確認する必要がある。